今年に入ってゾゾタウン ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが大きな壁にぶつかっています。新規事業関連では、「ZOZOCATALOG (ゾゾカタログ)」やテレビ番組スポンサーの休止、中国事業の見直し、挽回を試みた「ゾゾコレ」も想定より動員できませんでした。対前年比の商品取扱高伸び率も確実に勢いが落ちています。スタートトゥデイが壁にぶつかった主な要因は何なのでしょうか?「自滅するスタートトゥデイ」によると、
自らの運営コストを肥大させてブランドの受託販売手数料率を加速度的に引き上げブランドの離反を招いた
ことが主な要因としています。
ゾゾタウンのストア運営管理事業 (受託販売) の手数料は売上対比で、2007年に 22.4% でしたが、2012年には 27.6% まで高まり、新規ブランドには手数料 35% と初期費用まで要求しています。
同記事によると、その他のEC (Eコマース) サイトの売上対比運営コストは、
当社主催SPAC研究会メンバーの年商3億円以上の自社サイトで平均26.8%、年商97億円のマガシークは23.2% (12年3月期)、米国アマゾン社は20.3%
とあり、今後、ゾゾタウンからアパレル・ファッションに力を入れ始めたアマゾン・楽天のようなプラットフォームへの移行が進むと予測されています。
ECサイトやプラットフォームの総合力として、販売力とともに地味なフルフィルメントの持続的改善によるコストリーダーシップも確実に必要です。もちろん、この状況はスタートトゥデイが一番認識していることですので、今後の改善を期待したいと思います。
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出典 : 自滅するスタートトゥデイ – プロフェッサー小島健輔の言いたい放題