台湾EC市場の現状 – 大手企業がECを行っていない理由とは

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日本や米国では、BtoCの業界大手であれば、EC (Eコマース) に参入しているのが当たり前なのですが、台湾ではリアル店舗を持つ有名企業でもウェブサイトは持っていますが、商品や店舗の説明が主なコンテンツで、ECまで至っていないケースが多くあります。

国土が狭く、台北・台中・高雄に店舗があれば、わざわざECを行う必要が無いと企業側では考えられているかもしれませんが、台湾のEC市場の成長などから見て、ユーザーの購買行動は確実に変わってきていると言えるでしょう。

台湾のEC市場規模はまだ二桁成長 (2011年で20%増) と成長期にあります。下表にある通り、1人あたりのEC利用金額 (EC市場規模 / 人口) は日本よりも若干低いのですが、台湾の1人あたりのGDPを考えると相対的にECをよく利用している方だと思います。

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日本EC (BtoC) 市場規模 約8兆5,000億円
日本人口          約1億2,700万人
1人口あたりEC市場規模 67,000円 (台湾よりも29%増)

台湾EC (BtoC) 市場規模 約1兆2,000億円 (4,300億元、1元 = 2.79円にて計算)
台湾人口          約2,300万人
1人口あたりEC市場規模 52,000円 (日本の77%)

 

出典 :
2011年日本のBtoC EC市場規模は8.5兆円、対前年比109%と成長は鈍化 – 経済産業省
台湾Eコマース (EC) の市場規模・平均購買単価 – 台湾資策會MIC
Jetro

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これは中国でも言えるかもしれませんが、台湾ではEC = ECモール (台湾ではほぼ = Yahoo!) という図式があり、モールに頼らないとECが成立しないという環境があります。これは、独自ECのノウハウを多くの大手企業がまだ持っていないという現状でもあります。

確かにモール内・ポータル内での広告により集客などには圧倒的な力を発揮するのですが、モールに頼りきりですと、集客やリピート化などのノウハウはもちろん、日々のデータまでもらえないという状況で、ある意味飼い殺しになってしまいます。

大手企業がECを始めるとしても、最初に一番安心なのは、Yahoo! (ヤフー) の購物中心 (Yahoo!のセレクトショップのような見せ方のモール) ですが、20%の手数料がかかりますし、配送や広告などのオプションまで頼むとさらに率が上がります。とはいえ、独自ECを始めるノウハウも無いという状況にあります。

アマゾンのような強力な外資が参入して、市場に機会と脅威を与えることも無く、Yahoo! を中心にゆっくりと回っているのが台湾のEC市場です。

スマートフォンがこれだけ普及してもモバイルコマースが立ち上がらないのも Yahoo! がウェブの現状に満足して動きが遅いという事情もあるのですが、それはまた別の機会にお話したいと思います。

 

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