2014年米国物販EC市場規模 伸び率 EC化率 モバイル率

eMarketerの調査によると、2013年の米国小売り市場規模は4兆5,330億USドル (約544兆円) で伸び率は4.2%、小売りEC市場規模は2,633億USドル (約32兆円) で伸び…

 

eMarketerの調査によると、2013年の米国小売り市場規模は4兆5,330億USドル (約544兆円) で伸び率は4.2%、小売りEC市場規模は2,633億USドル (約32兆円) で伸び率は16.9%となった。

171446[米国 小売り市場規模・伸び率 2012-2018  Trillion USD]

 

同社の2014年の予想では、小売りEC市場規模は3,041億USドル (約36兆円) に達し伸び率は15.5%となる。EC化率は2013年実績で5.8%だが、その後成長を続け、2014年は6.4%、2018年には8.9%にまで達する見込み。

経済産業省による同年の日本のEC (小売り / 物販系) 市場規模実績は6.8兆円のため、以下は米国の数字は予想ではあるものの、約5.3倍の市場規模の差があると考えられる (1USドル=100円で計算すると約4.5倍)。

アパレル・ファッションEC市場規模の伸びは米国でも顕著」にある約1年前の予想と比較すると、2014年の小売りEC市場規模は4.9%、2016年は8.5%上方修正されている。

171448[米国 小売り市場規模・伸び率 (チャネル別) 2012-2017  Billion USD]

171450[米国 小売りEC市場規模・伸び率 他 2012-2018  Billion USD]

 

小売りモバイルコマース市場規模は、2013年実績で421億USドル (約5兆円) 、前年比70%と急成長している。eMarketerの2014年の予想では、伸び率は37.2%の578億USドル (約7兆円) となり小売りEC市場規模の1/5を占め、小売り市場規模全体の1.2%となる。

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場」にある約1年前の予想と比較すると、2014年の小売りモバイルコマース市場規模は1.9%、2016年は1.4%上方修正されている。

171508[米国 小売りモバイルコマース市場規模・伸び率 他 2012-2018  Billion USD]

 

>> 米国 EC モバイル 統計データ

 

出典 : Total US Retail Sales Top $4.5 Trillion in 2013, Outpace GDP Growth – eMarketer | April 10, 2014

 

米国ファッションECにおけるモバイルシフトに関するデータ

米国ではスマートフォン・タブレットがEコマースの主役になりつつあります。eMarketerによる、米国のアパレル・アクセサリー小売りによるファッションECでのトラフィック(アクセス数)と売上のデータをデバイス別に …

 

米国ではスマートフォン・タブレットがEコマースの主役になりつつあります。

米国ファッションECにおけるモバイルシフトに関するデータ 1

 eMarketerによる、米国のアパレル・アクセサリー小売りによるファッションECでのトラフィック (アクセス数) と売上のデータをデバイス別に見てみると、2012年から2013年にかけて、デスクトップのトラフィックが20%近く落ち、スマートフォンとタブレットが約50%上昇しています。

売上については、デスクトップの落ちは8%ほどですが、スマートフォンとタブレットは60%以上も大きく上昇しています。

2013年でデスクトップのトラフィック比率が59%ですので、おそらく2014年にはスマートフォン・タブレットのモバイルデバイス経由のアクセスが全体の半分を超えるでしょう。

ファッションECの閲覧についてはモバイルデバイス経由がマジョリティになるかと思いますが、売上比率についてはまだ80%がデスクトップ経由ですので、見るのはモバイルデバイス、買うのはデスクトップという購買行動はまだ大きくは変わっていないようです。

ただ、タブレットの売上比率は約15% (スマートフォンの3倍以上) と伸びてきていることから、今後、購買についても特にタブレットの躍進については注目すべきところです。

米国のECにおけるスマートフォン・タブレットの影響は引き続き大きい」にあるケースでは (データ取得月はともに2013年11月)、タブレット・スマートフォン両方で15%、対象を小売り事業者に絞ると18%でしたので、これらのパーセンテージあたりがほぼ平均ではないでしょうか。

米国ファッションECにおけるモバイルシフトに関するデータ 2

モバイルデバイス経由の売上は伸びているものの、まだデスクトップを超えるところまで見えていない理由について、アンケート結果が出ています。

米国のタブレット所有者に、タブレット経由で買い物をしない理由について聞いたのですが、一番が、デスクトップのブラウザほど、まだタブレットでのショッピング体験は追い付いていないこと、次に、決済方法がタブレットに最適化されていないこと、商品画像が小さいこと、と続きます。

これらの理由は、簡単ではないものの改善が無理というものではありません。実際に、ファッション・アクセサリーのフラッシュセール大手 GILT は、スマートフォンとタブレットのショッピング体験を別物として設計し、ユーザーのショッピング体験を満足させています。

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場」にある通り、ファッション関連に限らず、タブレットはモバイルコマース市場を牽引しています。今後さらにどこまで伸びていくかが楽しみです。

 

出典 :  Apparel Shoppers Grab Their Tablets – eMarketer

 

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場

米国でモバイルコマース市場が伸びています。2013年の米国小売りBtoC EC市場規模は昨年よりも16.4%増加し2,623億USドルに達すると予想されていますが、特にモバイルコマースの伸びは顕著で同年の市場規模 …

 

米国でモバイルコマース市場が伸びています。

eMarketerによると、2013年の米国小売りBtoC EC市場規模 (旅行関連・チケット販売を除く) は昨年よりも16.4%増加し2,623億USドル (約25兆7,000億円 ※) に達すると予想されていますが、特にモバイルコマースの伸びは顕著で、同年の市場規模は417億USドル (約4兆900億円 ※) と前述のBtoC EC市場に対するシェアは16%、前年より68.2%増加すると想定されています。

今年 (2013年) 1月の記事「スマートフォン・タブレット経由のモバイルコマースは予想以上に好調」の時点では、

米国のモバイルコマース市場は、・・・ 2013年は引き続き55.7%と伸び400億ドル近くに達するとしています。これは、米国EC市場全体 (旅行関連・チケット販売を除く) の15%に匹敵します。

と予想されていましたが、上方修正されてようです。

米国の大手小売りチェーンであるBest BuyやHome Depotは引き続きスマートフォンやタブレットの販売に力を入れていることもあり、今後モバイルコマース市場はさらに伸び、2017年には今年の倍以上の1,000億ドルを超えると考えられます。

※ 1USドル = 98円 にて計算

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場 1

2013年の米国モバイルコマース市場をデバイス別にみていくと、タブレット端末が全体の62.5%と過半数を占めています。

2012年時点でのタブレット経由のショッピングユーザーを想定していなかった「米国モバイルコマース事情 – 9割がスマートフォン経由」の時期と比較して大きく状況が変わってきているようです。

来年以降もタブレット経由の売上がもっとも高い伸び率となると考えられており、米国のモバイルコマース市場はタブレット端末が牽引していくことになりそうです。

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場 2

 

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出典 :  
Mobile Devices to Boost US Holiday Ecommerce Sales Growth
– eMarketer

 

ショールーミングの流れに対する小売り事業者のモバイル活用

小売業が実店舗でのショッピング体験を高めるためにモバイル端末(スマートフォン・タブレット)を活用するケースが増えています。ショールーミングの流れに対して、ユーザーがモバイル端末を利用して実店舗の場所や欲しい商品が …

 

the e-tailing group のレポート “3rd Annual Mobile Mystery Shopping Study” によると、リテール (小売り) 業が実店舗でのショッピング体験を高めるためにモバイル端末 (スマートフォン・タブレット) を活用するケースが増えて来ています。

ショールーミング の流れに対して実店舗の売上を上げるため、ユーザーがモバイル端末を利用して実店舗の場所や欲しい商品がその店舗にあるかどうかを確認する機能や、オンライン・モバイルで購入した商品を実店舗でピックアップできるなどのサービスを提供しています。以下の表によると、2011年から2012年にかけてこれらような機能を提供するリテール業が増えて来ています。

※ ショールーミング (showrooming) とは、商品の購入を検討する場合に実店舗に赴いて現物を確かめ、その店舗では商品は買わず、オンラインショップで購入するという購入形態を指す語。 – Weblio辞書

Retailers Make Strides in Mobile to Enhance In-Store Experience 1

Retail Systems Research (RSR) のデータを見ても、ユーザーがオンライン (自宅) ・モバイル・実店舗をクロスチャネルで活用しているケースが多いのが確認できます。

実店舗でのショッピング体験はもちろん重要なのですが、ショールーミングに対抗するのではなく、オンラインやモバイルを取り込むことでよりユーザーにとって快適に商品を購入できる状況をつくることが出来るかどうかが今後より重要になります。

Retailers Make Strides in Mobile to Enhance In-Store Experience 2

 

出典 :  Retailers Make Strides in Mobile to Enhance In-Store Experience – eMarketer