ロケットインターネット投資で急成長のZaloraとLazada

ロケットインターネット (Rocket Internet) が年末までにIPO実施の計画を進めている。ロケットインターネットの使命は、米国・中国以外で世界最大のインターネットプラットフォームを創…

 

Ahead of Rocket Internet IPO, here are the numbers on its Southeast Asian ecommerce stores 1

ロケットインターネット (Rocket Internet) が2014年末までにIPO実施の計画を進めている。

ロケットインターネットの使命は、米国・中国以外で世界最大のインターネットプラットフォームを創り出すことである。アジアにおいて同社はシンガポールからミャンマー、インドネシア、インドに至るまで様々なスタートアップへ投資・運営をしている。

ロケットインターネットの東南アジアにおけるポートフォリオには、Zalora、Lazada、Carmudi、FoodPandaなど、消費者にとって馴染みのあるBtoCサービスも含まれている。この中でアジアで急成長しているECプラットフォームである Zalora と Lazada について注目したい。

 

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ZaloraはファッションECのプラットフォームであり、東南アジア6カ国 (人口約5億3,300万人) で展開し現地店舗を構えている国もある。Nike、Levis、Aldo、Mangoなど世界的なブランドの他にプライベートブランドとそれぞれの国で現地ブランドを販売している。

Zaloraはオンライン広告はもちろんだが、存在感のあるオフラインでのイベントや屋外広告なども展開している。初年度である2012年にZaloraは9,500万USドルの損失を計上したが、2015年までに黒字転換する予定だ。2013年までにZaloraは160万の登録ユーザーを獲得している。

ユーザーの約70%は女性で主な年齢層は18~35歳である。現時点の月間訪問数は1,700万、Facebookページのファン数が480万、ニュースレター購読者が600万おり、トラフィックの33%はモバイル端末からである。

売上の3分の1は自社プライベートブランドの商品であり、Zaloraは東南アジア一帯に7つの倉庫を構え、平均配送期間は2日である。また、購入者の90%は商品代引き (COD) での支払いを希望している。

Zaloraは、Rocket InternetやKinnevikの他にも、Summit Partners、Verlinvest、JP Morganなど数社からの支援も受けている。

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Lazadaは総合的な品揃えのECプラットフォーム、2012年2月にローンチし、香港、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシアに展開している。

Lazadaは東南アジアで最大のEC事業者であり、2014年第1四半期で訪問数7,900万、Facebookページのファン数が690万となっている。現在、96万7,000人のアクティブなユーザーがおり (購買ユーザーという意味か?) 、トラフィックの35%はモバイル端末からである。

ECプラットフォームには2,000以上のアクティブセラーがおり、商品品揃えの充実や価格競争につながっている。Lazadaの売上をカテゴリ別にみると、ライフスタイル関連が39%、電子機器が38%、健康・美容関連が14%、ファッション関連が7%を占めている。

Lazadaは2014年にこの地域で急成長しているファッションブランドを買収しLZDという自社プライベートブランドをローンチさせファッション関連カテゴリを成長させるという。

Zaloraと同様、Lazadaの購入者も圧倒的に商品代引き支払いを希望しており、最も好まれているタイでの比率はなんと100%、最も比率の低いインドネシアでも70%が希望している。実際にLazadaで商品を購入してみると、購入プロセスの中で代引き支払いがデフォルトの支払い方法になっているなど、代引きを推している感がある。

Lazadaは、Rocket InternetやKinnevikの他にも、Holtzbrinck Ventures、Tengelmann Ventures、Verlinvest、Summit Partners、Tesco、JP Morganなど数社からの支援を受けている。

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出典 : Ahead of Rocket Internet IPO, here are the numbers on its Southeast Asian ecommerce stores – Tech in Asia | August 12, 2014

 

シンガポールでメジャーなECサイト15選

東南アジアがEコマースの市場として注目され始めているなかで、インフラの整っているシンガポールは東南アジアでのリージョナル展開を進めるための資金調達をうける試金石となる市場となっています。シンガポールを中心にECを …

 

昨今、東南アジアがEコマースの市場として注目され始めているなかで、インフラの整っているシンガポールは、東南アジアでのリージョナル展開を進めるためにファンディングを受ける試金石の市場となっている。

以下の15社は、シンガポールを中心にECを展開しているサービスである。

 

1. Reebonz

reebonz

2009年にローンチしたReebonzはラグジュアリー商品をディスカウント価格で販売するEコマースのサービス。リージョナルECとしてのインフラの完成度はきわめて高く、国内・国際便の配送料は無料で関税も別途負担となることは無い。

2013年5月に約40億円の投資をMediaCorpよりうけ、2014年3月には、SingPost が運営するシンガポールでの競合となる Clout Shoppe を買収している。

Reebonz 関連記事 :  「シンガポール発Reebonzが期待するインドネシアのモバイルコマース市場

 

2. Qoo10

qoo10

eBayとGiosis Gmarketの提携により、韓国 (Gmarket) 以外のサービスは Qoo10 ブランドで展開している。BtoCマーケットプレイスであるQoo10はファッション、ガジェット、食料雑貨などほぼすべてのカテゴリを網羅し、かなりの低価格で商品を提供している。

クレジットカードを持たないユーザーもカバーするために、コンビニエンス (7-Eleven) 支払いなど決済方法の多様化にも力を入れている。

Qoo10 関連記事 :  「インドネシアのECプラットフォーム Qoo10 に関するデータ

 

3. Redmart

redmart

2011年後半にローンチしたRedmartは、約8,000種類の食料雑貨 (Groceries) を扱うシンガポールで最も有望と言われているEコマースのサービスである。

2014年1月にFacebookの共同創業者Eduardo Saverin氏などから5億4,000万円ほどのブリッジファイナンスを行い注目されたが、それまでにもSkypeの共同創業者Toivo Annus氏やGolden Gate Venturesなどから約3億5,000万円のシリーズAファンディングを実施している。

Redmart 関連記事 :  「シンガポールの食料雑貨EC RedMart が5億円強を資金調達

 

4. Luxola

luxola

Luxolaは2011年9月にローンチしたビューティー・コスメ専門のEコマースのサービス。

6,000万円ほどの資金調達を2012年8月に実施し、2014年初旬には約10億円の投資をトランスコスモス社などから受けている。シンガポール以外にもマレーシア、タイ、ブルネイ、インドネシアにも展開している。

ビューティー関連のヒントやアドバイスなどを掲載する英語のコンテンツサイト LX Edit も運営しており、そこからECサイトへの誘導を促進している。

 

5. NoQ Store

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NoQ Store は2011年にTimes Publishingの小会社がオープンしたオンラインブックストア。低価格と品揃えの多さで競争優位性を持っている。シンガポール国内便のみ配送料が無料となる。

※ 2014年10月に閉鎖

 

6. HipVan

hipvan

2013年4月にローンチしたHipVanは、デザイン性に富んだファッション雑貨や家具、アート関連商品を扱うFabクローンとみられるEコマースのサービス。

Skypeの共同創業者Toivo Annus氏やシンガポールのセレブリティJade Seah氏などからのエンジェルラウンド後マレーシアへ進出している。

ローンチから1年経った2014年4月には年間売上8,000万円ほどを達成しており、その時点での月間訪問者数は10万を超え商品数は6,000点となっている。

 

7. Bellabox

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2011年にローンチしたBellaboxはビューティー・コスメ商品 (女性向け・男性向け両方) に絞ったサブスクリプション型Eコマースのサービス。1億4,000万円ほどの資金調達を最近行い、シンガポール以外ではオーストラリアに進出している。

ユーザーはコスメ関連のサンプル品の入ったボックスを1,600円ほどで毎月購入し、気に入ったものがあればフルサイズの商品を別途購入する。2013年時点で250ブランドの商品を取り扱っている。

 

8. VanityTrove

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VanityTroveは2011年後半にローンチしたサービスで、当初、Bellaboxと同じくビューティー・コスメ関連のサンプル品のサブスクリプション型Eコマースだったが、後に同カテゴリのSNSプラットフォームへとピボットした。

既にマレーシア、タイ、インドネシアに進出しており、台湾では Glossybox Taiwan 、ベトナムでは Glamybox Vietnam を買収している。

 

9. Clozette.co

clozette

Clozette.co は2010年11月にローンチした女性向けポータルとコミュニティとECを合わせたサービスで、既に日本 (Glam Media と提携) とインドネシアに進出している。

Seed Ventures IVなどより約2億円のシリーズAファンディング、その後2013年後半にPhillip Private Equityより約3億円の資金調達を行った。2013年時点で会員数30万人、月間800万PVのウェブサービスとなっている。

BtoCマーケットプレイスのSHOPPEカテゴリの他に、BAZAARカテゴリではCtoCマーケットプレイスも運営している。CtoCとはいえ小規模事業者向けだが、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、そしてインドネシアより出品がある。

 

10. Rakuten Singapore

rakuten

日本のBtoCマーケットプレイスの巨人、楽天は2013年末にシンガポール市場に参入した。日本と同様に取り扱う商品のカテゴリは多岐に渡り、楽天スーパーポイントによるリワードプログラムも実施されている。

シンガポールでは投資も盛んで、Viki を約200億円で買収、後述する Carousell には数社8,000万円ほどのシードファンディングをリード、Coda Payments には約2億3,000万円のシリーズAファンディングと2013年後半に立て続けに発表されている。

※ 2016年2月に閉鎖を発表

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11. Wego

wego

2005年にローンチしたWegoは旅行関連 (ホテル・航空券予約) のウェブサービス。既にインド、ベトナム、中国向けにローカライズされおり、インド、インドネシア、ドバイにもオフィスを構えている。

直近では2013年6月にCrescent PointなどよりシリーズCファンディング約17億円を資金調達しており、合計の資金調達金額は36億円ほどになる。

2012年5月にはインドネシア市場に向けてValadooというトラベルパッケージのソーシャルコマースに投資するなど拡大を続けている。

 

12. Taobao SEA

taobao

中国のCtoCマーケットプレイスの巨人、タオバオは2013年に東南アジアのハブとしてシンガポールにオフィスを開設した。

ECサイト自体は各国毎ではなく、東南アジア向けにサブドメインseaを付けて1サイトで商品を提供しており国際配送や決済 (Alipay) も完備している。東南アジア以外では台湾と香港向けに同じくサブドメインを分けて別サイトとしている。

タオバオは既にモバイル会員が約1億2,000万アカウントを保有しており、中国でのモバイルコマースのノウハウもあるため、今後、PCよりもモバイルからの買い物が増えるであろう東南アジアでの動きが注目される。

 

13. ZALORA

zalora

2012年にローンチした ZALORA は、東南アジアを代表するファッション関連に特化したBtoCマーケットプレイス。

ドイツのインターネットインキュベーター Rocket Internet によって立ち上げられた ZALORA は、2012年に約95億円の損失を出しながらも、2013年前半にはTengelmann Groupなどより約26億円、100億円と立て続けに資金調達を進め、2013年末には Scopia Capital、Access Industriesなどよりさらに約112億円を調達した。

ZALORA は小規模事業者向けに販売プラットフォームを提供するサービスも2014年1月からインドネシア、フィリピン、ベトナムで始めている。

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14. Carousell

carousell

Carousell は2012年にローンチしたモバイルベースのCtoCマーケットプレイス。2013年末に8,000万円ほどのシードファンディングを楽天ベンチャーズなどから受け、マレーシアとインドネシアへの展開を進めている。

Carousell が参入した二次流通 (中古) 市場は思ったよりも有望で、2013年末には取り扱い商品数を50万点まで増やしている。ユーザーのサービスへの依存度は高く、日に平均10回アプリを立ち上げて25分ほど利用すると共同創業者は語っている。

サービスはモバイルアプリのみでの提供だが、Her World (herworldPLUS) と提携して運営している SheShops Marketplace やクラシファイドサイト STClassifieds では、PCブラウザ上でも商品を提供している。

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15. Lazada

lazada

Ladazaは既にベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、そしてタイでアマゾンクローンを展開し、2014年第一四半期には総訪問者数約8,000万 (前年同期比41%増加) を誇る東南アジアを代表するBtoCマーケットプレイス。

2014年5月に満を持してシンガポールサイトをローンチさせた。Lazada は上記 Zalora と同様に Rocket Internet の肝煎りによってスタートしたサービスで当初より資金に余裕があったため、シンガポールは後回しにして周辺国から事業を開始しており、通常のスタートアップとは一線を画す存在。

2013年より小規模事業者向けに販売の場として Lazada のプラットフォームを提供するMarketplaceをマレーシア、ベトナム、インドネシア、タイ、フィリピンで始めるなど、東南アジアECの覇者としての地位を確立してきている。

 

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出典 :  14 popular ecommerce sites in Singapore – Tech in Asia

 

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは

マレーシアにおけるEC決済については、国内ECではクレジットカード、銀行振込みと代金引換(COD)、越境ECではクレジットカードとPayPalが主にユーザーが好んで使っている決済方法とあり、シンガポールとほぼ同じ …

 

シンガポールEC決済はカードと銀行振込が必須、越境ECはPayPalも」では、シンガポールにおけるEコマースでの主な決済方法について説明をしました。

Payvisionの調査レポート「Cross-Border eCommerce in Asian Markets: Singapore and Malaysia」によると、マレーシアにおけるEC決済については、国内ECではクレジットカード、銀行振込みと代金引換 (COD)、越境ECではクレジットカードとPayPalが主にユーザーが好んで使っている決済方法とあり、シンガポールとほぼ同じ状況です。

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは 1

次に、マレーシアの主なECサイトやECモールでは実際にどのような決済方法を提供しているのでしょうか。以下が2013年11月時点での各サイトの対応状況です。

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは 2上部略称は右記のとおりです。
AA = AirAsia、GSC = Golden Screen Cinemas、LZ = Lazada、ZR = Zalora、IPM = ipmart.com、
SB = Superbuy、PL = Poplook.com、RT = Rakuten、GP = Groupon、LS = LivingSocial

各サイトがどのようなサービスかについては「マレーシアのECサイト・プラットフォームをカテゴリ別に網羅」を参照ください。

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは 3

上グラフは、各決済方法が実際にいくつの上記ECサイト・モールで提供されているか (「Yes」の数) を単純にまとめたものです。

前述のマレーシアEコマースでユーザーに使われている決済方法の傾向とよく似ています。オンラインバンキング・銀行振込み (ATM支払い含む) とクレジットカードは、マレーシアのECサイトとしては必ず提供しなければならない決済方法でしょう。

ただ、シンガポールよりもニーズの高かった代金引換 (COD) が2社しか対応していないというのは気になるところです。物流会社に支払う手数料の高さなど、あまりECサイト側では扱いたがらない理由があるのかもしれません。

比較的多くの決済方法を用意している Lazada と ZALORA の現時点での決済画面は以下の通りです。代金引換 (COD / Cash on Delivery) に対応しているのはロケットインターネットが出資しているこの2社になります。

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは 4

マレーシアECサイト・モールが実際に提供している決済方法とは 5

 

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出典 :
Cross-border e-commerce in Singapore and Malaysia – ecommerce.milo
What payment methods should you accept as an online merchant? – ecommerce.milo