東南アジアのEC市場規模については、「東南アジアのEC市場規模はどこまで拡大するのか」にて当時の市場規模を各データソースを用いて予測していた。
その後、AT Kearneyが2013年の東南アジアのEC市場規模を発表しており、そこでは、東南アジア6ヵ国 (インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム) で70億USドル (上表参照) とあり、日本の約1/9ほどの規模になっている。
本記事では、このAT Kearneyのレポートとフロスト&サリバンから出された東南アジアEC市場規模の成長予測から、国別に2013年から2018年までの予想を算出した。
算出のための前提条件は以下の通り。
- 対象国は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの東南アジア6ヵ国と日本
- EC市場規模の定義としては、物販に絞った狭義のEC市場規模とする
- EC市場規模は、2013年の70億USドルから2018年の345億USドルまで年平均成長率 (CAGR) 37.6%で成長 [フロスト&サリバン]
- 2018年にはインドネシアが上記東南アジア各国全体の40%以上のシェアを占める [フロスト&サリバン]
- インドネシア以外のシェアについては、AT KearneyレポートのTheoretical potentialを参考 [AT Kearney]
- 日本のEC市場規模はeMarketerレポート (excludes travel and event tickets) を参照、2019年以降は2017〜2018年のCAGRを用いて算出 [eMarketer]
2018年に全体の40%ほどを占めるインドネシアのEC市場の成長は特に著しく、次いで、タイの伸びが大きい。シンガポールは2013年で東南アジア最大の市場だが2018年にはかなり後退することになるだろう。
[東南アジア6ヵ国 EC市場規模 成長予測 Billion US$]
以下は、上記東南アジア6ヵ国の合計と日本のEC市場規模を比較したグラフ。2020年時点で東南アジアは日本の約半分、2013年時点の市場規模まで成長すると考えられる。
[東南アジア6ヵ国合計及び日本のEC市場規模予測 Billion US$]
[東南アジア6ヵ国合計及び日本のEC市場規模予測表 Billion US$]
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出典 :
東南アジアのeコマース市場が2018年までに年平均成長率37.6%で成長 市場規模は345億米ドルに到達 – フロスト&サリバン ジャパン株式会社 | July 4, 2014
Lifting the Barriers to E-Commerce in ASEAN (PDF) – AT Kearney
Retail Sales Worldwide Will Top $22 Trillion This Year – eMarketer | December 23, 2014