2011年末に Kaboodle のfounder、Manish Chandra氏がKaboodleを離れ創業した POSHMARK は、スマートフォンでファッションアイテムの二次流通を促進させるサービスです。今のところはiOSアプリのみの対応ですが、Facebookアカウントとの連携を必須にするなどFacebookとの親和性は高いスマートフォンアプリです。この市場は米国ではeBay (日本でのYahoo! オークションのような存在) がリーダーですが、出品の登録作業が煩雑過ぎるという難点があります。POSHMARKは、スマートフォン専用サービスであることの特長を活かし、Facebookと連携させたうえで売りたいアイテムの写真を撮りいくつかの項目を入力するだけで簡単に出品ができるなど、スマートフォンならではの手軽さがあります。
自分のクローゼットにあるファッションアイテムを見せ合うことに (Facebook認証があるため、あまり見栄えの悪いものは出さない) 、ソーシャルな仕組みを取り入れることで、単なる取引プラットフォームではないファッション好き同士の空間を演出しています。Instagram ライクな見せ方で、出品アイテムをLike、Comment、Shareできる仕組みはもちろんですが、「Posh Parties」と呼ばれるソーシャルインタラクションな機能を導入しているのが特徴的です。
「Posh Parties」とは、Seller (出品者) がテーマを決め (例えば、Louis Vuitton バッグ、leather and lace、cocktail party dressesなど) 、展示即売会を時間限定でスマートフォン内で展くことができる、フラッシュマーケティングのような機能です。ライブチャットを通してその場で質問ができたり、アイテムの特性をアピールしたりすることもできます。Sellerは数人集まって実施することもできるため、実際の友達同士で実施することもできます。今のところは、ファッションブロガーやデザイナーが利用しているが、この手法が一般ユーザーに定着するかビジネス側の演出として続くかはわかりませんが考え方は面白いと思います。
決済はクレジットカードのみで、Buyer (購入者) の支払いは一旦 POSHMARK で保留され、Seller には配送のための情報が入ったラベルが渡されます。Seller はそのラベルをプリントアウトして荷物に貼りBuyer へ直接配送、配送完了後POSHMARKで保留していた支払いをSellerに解放します。この仕組みは Braintree というペイメントゲートウェイを利用しているようです。
POSHMARKは、アイテム出品は無料にしていますが、取引毎に固定で20%のフィーを得ています。スマートフォンの中だけでとにかく簡単に売買が完結することが特長ですが、ここが運用上問題なければ、大手に対して大きなアドバンテージになるでしょう。
POSHMARKはサービスローンチにあたり、Mayfield Fund、Jeff ClavierのSoftTechVC、Ron ConwayのSV Angel、Kanwal Rekhiから350万ドルのfundingを実施しました。
出典 :
Poshmark Brings In $3.5 Million To Bring The Clothing Swap To Your iPhone – TechCrunch
Poshmark sees your closet as the next big e-commerce store, launches with $3.5M – VentureBeat
Poshmark Style App Turns Closets Into Marketplaces – Forbes