東南アジアEC市場に関する20の真実

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Financial Times に UBS が調査した東南アジアの Eコマース についてのレポートが掲載されています。それを eCommerceMILO が「20 facts you need to know about e-commerce in Southeast Asia (東南アジアECについて知るべき20の事実)」と題した記事として発表しているので、以下でそれら20のFactsを紹介していきたいと思います。

 

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1. 東南アジア (インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、カンボジア、シンガポール、ラオス) の合計人口は 6億1,700万人 、中国の約半分で米国の約二倍。

2. 携帯電話普及率は 112% 。

3. インターネット普及率は 32% 、インターネット利用者数は約2億人。

 

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4. インターネット普及率の一番高い国は 74% でシンガポール、次いで、マレーシアが 62.6%、タイが 46.0% (中国と同じ) 。

5. Facebookユーザー数の一番多い国は 6,500万人 でインドネシア、次いで、フィリピンが 3,600万人、タイが 2,600万人。

6. 小売業市場規模 (Retail sales) の一番大きな国は 1,002億米ドル (約 10兆円) でインドネシア、次いで、マレーシアが 982億米ドル (約9.8兆円) 、タイが 944億米ドル (約9.4兆円) 。日本の小売業市場規模 (サービス業などは含めず、経済産業省 資料より算出) と比較すると、1ヵ国で約 6% ほどの規模。
※ ドル円為替レートは、意図的に1米ドル=100円で算出

7. インドネシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア 6ヵ国の合計小売市場規模は 4,360億米ドル (約43.6兆円) で、中国の 11.4% 、米国の 14.4%、日本の 25.0% 。
※ ドル円為替レートは同上

8. EC普及率 の一番高い国は 1.0% でシンガポール、次いで、フィリピンが 0.3% 、マレーシアとタイが 0.2% 。

9. 上記6ヵ国の平均 EC普及率 は 0.2% 、中国は 8.0% 、米国は 8.7% 、日本は 3.3% (サービス業含めると 3.7% ) と、比較するとまだまだ大きな差がある。

10. 今後、中国や米国同様に 8% 程度まで EC普及率 を伸ばすと仮定すると、一番ポテンシャルのある国は (6. の小売業市場規模に比例するが) インドネシア、マレーシア、タイであると考えられる。

 

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※ 上表の月間トラフィック数のSourceは SimilarWeb であくまでウェブベース。モバイルインターネット及びアプリのトラフィックは入っていないことに注意

 

11. BtoC Marketplaces 分野では、Amazon.com の存在感が一番高く、ウェブトラフィックベースで、インドネシアとフィリピンで1位、シンガポールで2位、マレーシアで3位、タイで5位と上表にある5ヵ国すべてで5位以内に入っている。

12. 同分野で同じく上表にある5ヵ国すべてで5位以内に入っているのが Ebay.com (シンガポールは Ebay.com.sg) 。シンガポールで1位、インドネシアとフィリピン、マレーシアで2位、タイで3位となっている。

13. 楽天は、タイで2位 (Tarad.com) 、シンガポールとインドネシア、マレーシアで5位。

14. BtoC Multi-brand Retailers 分野では、Lazadaの存在感が一番高く、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシアで同分野1位となっている。タイとインドネシアでは、Amazon.comとEbay.comよりもウェブトラフィックが多い。

15. ファッションブランドを取り扱うZalora は、シンガポールで1位、フィリピン、マレーシアで2位、インドネシアで3位となっている。

16. BtoC Private Sales & Daily Deals 分野では、Grouponの存在感が一番高く、シンガポールとインドネシアで1位、タイで2位となっている。マレーシアでも必ず5位以内に入るはずだが、上記表には記載が無い。

17. LivingSocialは、マレーシアとタイで1位 (タイは、傘下のEnsogo.com)、インドネシアとフィリピンで2位 (フィリピンも、傘下のEnsogo.com.ph) 。

18. CtoC Marketplaces & Classifieds 分野では、上記5ヵ国それぞれの市場で異なるプレーヤーがトップになっており、グローバル・東南アジアリージョナルで独占しているプレーヤーが居ない。

19. Taobao は華人の比率の高い国で人気があり、シンガポールで1位、マレーシアで2位となっている。

20. Naspers (南アフリカのメディア企業) 傘下の Olx.com が各国すべてで5位以内に入っている。

 

上記データはおそらく2013年 (推定含め) に合わせているようです。この時期でも東南アジアのEC市場規模はまだ魅力的にはなっていませんが、Financial Times の記事の題名「Asean nears its “ecommerce moment”」にある”moment”の胎動が聞こえてきている段階には入っています。

UBSのレポートでは、東南アジアでのECの平均コンバージョン率 (conversion rate) は現在0.5%ほどですが、これが1.0%まで上昇するまでにそんなに時間がかからないとみています (全世界平均は1.2%、米国は3.0%)。

モバイルに関しては、Financial Timesは、3Gの普及とスマートフォン販売台数の伸びを背景にPCからモバイルへのシフトを指摘しています。東南アジアでのスマートフォンの普及に関しては、「東南アジアと日米のモバイル・スマートフォン普及状況比較」にもありますが、台数としては米国を上回るポテンシャルを持っています。

上表によると、東南アジアの携帯電話契約台数7億台のうち、データ通信ができる契約台数は2億5,000万台と既にインターネット利用者数を超えています。一人複数台契約の可能性やデータ通信=スマートフォンアプリ市場へのアクセスでは無い、ということもありますが、スマートフォンスクリーンの巨大化やUI・UXがスマートフォンに最適化されたアプリの増加など、東南アジアのEコマース市場におけるモバイルシフトもしくはモバイルオンリーユーザーの台頭は近いと考えています。

 

出典 :
Asean nears its “ecommerce moment” – report – Financial Times
20 facts you need to know about e-commerce in Southeast Asia – eCommerceMILO

 

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