マレーシアで急成長 – 楽天のアジア戦略とは

楽天マレーシアは、モールでの取り扱い商品数を当初の1万1,000点から4万点に拡大させ、毎月30%増加しているそうです。会員数も毎月25%増加しており、オーダー数は当初から400%以上増加しています。アジアのEC …

マレーシアで急成長 - 楽天のアジア戦略とは

マレーシアはアジアEC市場の次世代リーダーか – A.T.カーニー」と「楽天が選んだアジアの進出先マレーシア EC参入の2つの考え方」でも紹介しているマレーシアEC市場ですが、2012年11月にスタートした楽天マレーシア | Rakuten.com.my が順調に成長しているようです。

 

マレーシアで存在感を増す楽天

以下、SD Japanの「マレーシアで目覚ましい成長を見せる楽天」からの抜粋です。

楽天マレーシアは、モールでの取り扱い商品数を当初の1万1,000点から4万点に拡大させ、現在モールに参加している店舗数は130、毎月30%商品数が増加しているそうです。会員数も毎月25%増加しており、オーダー数は当初から400%以上増加しています。

楽天の担当執行役員によると、「売り手を育成」を最優先として、専属でモールに参加している店舗を支援する社内チームの養成に力をいれているそうです。そして、今年2013年の出店者獲得で50%増加を目指しています。

上記の通り、様々な面で高い成長率を見せている楽天マレーシアですが、市場が伸びている今当然といえば当然と言えます。さらに、マレーシアは、EC市場規模が日本の市場規模の100分の1以下というまだまだ小さい市場ですので、比較した率で算出するとどうしても大きな数字になるという穿った見方もできます。

 

アジアのECプラットフォームとして

楽天がアジアで展開している国は、台湾、タイ、インドネシア、マレーシアの4カ国で、台湾を除いた他の国のEC市場規模はまだまだ小粒です。ご存知の通り、楽天は以前、中国市場にも参入しましたが、2012年5月末に撤退しています。中国は今年2013年EC市場規模で日本を抜いており、市場の大きさからいうと、他のアジア諸国を後回しにしても今は中国に集中すべきという考え方が妥当ともいえます。

しかし何故巨大市場の中国から撤退して、その他の小さな市場に進出するのでしょうか。理由の一つとしては、楽天は、その国の市場が小さいうちに参入して地道な拡大を目指し、自社の運営システムを徐々にローカライズさせて完成させていき、日本での成功体験のようにその国のEC市場をごっそりさらっていく考えであると思います。

10年後 (もっと早いでしょうか) には、タイ、インドネシア、マレーシア、そして今後参入するであろうベトナム、フィリピンを追加して全体のEC市場規模でみると、日本をゆうに超え、中国にも優るとも劣らない市場規模になることは想像できます。

 

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出典 :
Rakuten Sees Huge Growth in Malaysia – Tech in Asia
マレーシアで目覚ましい成長を見せる楽天 – SD Japan

マレーシアはアジアEC市場の次世代リーダーか – A.T.カーニー

マレーシアはアジアEC (Eコマース) 市場の次世代リーダーか? A.T. Kearney のレポートより、いくつかECに関連するマレーシアの特徴を挙げてみます。全世帯の半数がPCを所有しており …

 

マレーシアはアジアEC (Eコマース) 市場の次世代リーダーか? A.T. Kearney のレポートより、いくつかECに関連するマレーシアの特徴を挙げてみます。

  • 全世帯の半数がPCを所有しており、人口の56%がインターネット接続している。
  • 1世帯あたりのクレジットカード所有数が1.1枚、デビットカード所有数が5.6枚とインターネットショッピングの決済面での問題点は無い。
  • 物流インフラに関してもクオリティが高く配送の遅延などは無い。World Economic Forumによると、マレーシアの物流レベルは米国とほぼ同じとしている。
  • マレーシアのオンラインユーザーの半数以上はインターネットショッピングの経験があり、口コミや検索エンジン、インターネット限定オファーなど、いろいろな施策から購入に至っている。
  • 現状の市場規模は、2億5,000万USドル (200 〜 225億円) とまだまだ小さいが、今後5年間で倍増 (double) するとのこと。
  • ドイツでAmazonやZapposを立ち上げたRocket Internet GmbHによると、あるシンガポールのファッションECがマレーシアを拠点として、48時間配送や代引き配送、30日無料返品などの物流オペレーションを始めている。
上記市場規模は、人口が似ている台湾と比較しても桁が2つ違うため、もっと大きいのでは?と感じます。ただ本当であれば、これだけ決済と物流のインフラが整っているので、今後5年間で倍増と言わず10倍以上になるのではと想定されます。

マレーシアはアジアEC市場の次世代リーダーか – A.T.カーニー

以下原文です。

7. Malaysia: Asia’s next e-commerce leader?

Half of all households in Malaysia own a PC, and 56 percent of the population is connected to the Internet. Malaysians are relatively heavy users of credit cards (1.1 cards per household) and debit cards (5.6 per household), allowing for easier online shopping. Moreover, Malaysia’s high-quality logistics infrastructure ensures that online retail purchases can be delivered in a timely manner. According to the World Economic Forum, the quality of Malaysia’s transportation services is on par with the United States.

Malaysia’s active online user base has embraced e-commerce. More than half of users shop online and rely on personal recommendations, search engines, and special Internet offers to make purchasing decisions. Today’s online retail sales level of $250 million will double over the next five years. Some of the main challenges to e-commerce in Malaysia include cyber-security concerns and the need to touch and feel products before purchase.

Malaysia’s online potential has drawn, among others, Germany’s Rocket Internet GmbH, which designed and launched local versions of Zappos and Amazon, and Zalora, an online fashion retailer from Singapore that began e-commerce operations in Malaysia in February 2011 and offers 48-hour delivery, COD delivery payment, and 30-day free returns on all orders.

 

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出典 :
E-Commerce Is the Next Frontier in Global Expansion – A.T. Kearney
新興国のEC市場規模、市場動向(ATカーニー調査レポート) – イノーバ・ブログ

 

楽天が選んだアジアの進出先マレーシア EC参入の2つの考え方

楽天のアジアでのECモール事業としては、台湾、中国、タイ、インドネシアに続いて5カ国目。楽天がマレーシアを選んだ理由としては、2011年の高い経済成長率と、インターネット利用率が約6割ありEC市場の成長が見込める …

楽天が選んだアジアの進出先マレーシア EC参入の2つの考え方

2012年5月24日の日本経済新聞によると、楽天がEコマース (EC) 事業でマレーシアへの参入を決めたと発表しました。今回は、買収や合弁会社設立ではなく単独で参入し、今年後半にもサービスを開始するそうです。

楽天のアジアでのEコマースモール事業としては、台湾、中国、タイ、インドネシアに続いて5カ国目。中国からは既に撤退を表明しているので (5月末終了)、実質4カ国で展開することになります。

マレーシアを選んだ理由としては、2011年の実質GDP成長率が5.1% (統計局) と比較的高く、インターネット利用率が約6割 (2011年 Euromonitor International) ありEコマース・ネット通販の市場成長が見込めると判断したからとのことです。

マレーシアは、日本の国土面積とほぼ同じ (日本の0.9倍) で、人口が約2,900万人 (2010年 統計局)、首都クアラルンプールの人口は約166万人 (2010年) です。人口を民族別にみると、マレー系 (66%)、中国系 (約25%)、インド系 (約8%) で構成されています。

以前の記事「アパレル・ファッションECにおけるマレーシアという市場」では、”ファッションへの感度の高いマレー人”に注目しマレーシアについてのファッションEコマースの可能性を少し考えました。

マレーシアの一人口当たりGDPは、日本や日本とほぼ同じシンガポールと比較すると2割弱 (「アジア向け事業でのFacebook活用のすすめ」を参照) で全体としてはまだまだ可処分所得は低く、また、マレーシア内でもマレー人と華人との間に平均収入には差があったりします。例えば、クアラルンプールなど都市部の独身のOLにターゲットを絞りこむなどの対処は必要になるかとは思いますが、今後の経済成長に連れマレーシアはファッション関連の市場として魅力的になってくるのではないでしょうか。

上記の通り、まだ中間層の可処分所得は低いため、価格についてはシビアなようです。

アパレルウェブの1年前の記事によると、マレーシアの “国民1人あたりの被服・履物の年間消費支出額” は約10,000円と算出されています。シンガポールが約58,000円、タイが約21,000円、インドネシアが約6,000円、そして日本は約68,000円とありますので日本の約1/7になります。現地で店舗展開しているローカルSPAが中間層を握っており、アパレル・靴の商品単価は2,000円ほどです。

 

アパレル・ファッションEコマース参入のアプローチ方法

市場参入時に狙うべき層の最有力は、中国系・華人の流行に敏感な層です。比較的可処分所得が高いため、中間層のなかの上まで取り込めれば商品単価も上げることができます。

ただ、マレーシアでのファッションビジネスに詳しい方にお聞きすると、日本のファッションをそのまま持っていった場合、ごく一部のアーリーアダプターには受け入れられるかもしれませんが、色彩感覚が日本とは全く異なる点をよく理解した方が良い、とのアドバイスをいただきました。先ずは中国系の中でもファッション感度の高い層にアプローチし惹き付け、それを見たマレー系が追随する仕組みを考えることが重要になります。

もう一つの考え方としては、マレーシアにおけるマスであるマレー人を対象としたイスラムファッション市場への参入です。これはプロダクトやデザインなどもかなりローカライズする必要があると思いますが、イスラムファッション市場は全世界で7兆円 (大半は中東とは思いますが) と言われる市場規模が既にあり、世界中のデザイナーが参入を目指している市場でもあります。

マレーシアの観光相が昨年 “マレーシアはイスラムファッションの世界的なハブを目指している” とも発言しています。日本にはあまり聞こえてきませんが、世界の人口の2割以上を占めるイスラム信徒の市場は、海外進出を考える上で無視は出来ないのではないでしょうか。

アジアと一言でいっても、国、民族、宗教などで多種多様に細分化された市場があります。中国などはさらに地域、年代などによっても大きく価値観が変わるため、一概にアジアでは … と大きく捉えるのはあまりに大雑把過ぎるというのが現状です。現在、本コラムで深堀りしている国は、まだ今回のマレーシアと台湾だけなのですが、今後、さらにタイやインドネシアなども視野に入れていこうと考えています。

 

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出典 :
ジェトロ、外務省
ASEANにおける進出第2候補のマーケット「クアラルンプール」 – アパレルウェブ
マレーシア イスラムファッションの拠点へ – SankeiBiz

アパレル・ファッションECにおけるマレーシアという市場

マレーシアというとシンガポールに隠れて地味なイメージがあるかと思います。弊社も当初、アジア市場で狙うべきは、中国への布石としての台湾、香港、そしてASEANへの足掛かりとしてのシンガポールと3カ国を考えていました …

アパレル・ファッションECにおけるマレーシアという市場

マレーシアというとシンガポールに隠れて地味なイメージがあるかと思います。アジア市場で狙うべきは、中国への布石としての台湾、香港、そしてASEANへの足掛かりとしてのシンガポール、これら3カ国が先ず最初に思い浮かぶでしょう。しかし、ご存知の通り、香港、シンガポールは人口がそれぞれ1,000万人以下と市場としては小さく、Eコマースとして始めるのには確かに物足りなさを感じるということも事実です。

 

ファッションへの感度が高いマレー人

台湾やシンガポールに次いで、物流、決済、インターネット接続環境などのインフラが整っている国はマレーシアです。現在運営しているクロスボーダーECでのオーダー数におけるマレーシア人比率が高いことや、マレー人の女性はファッションに対して感度の高いと聞いたりする中で、アパレル・ファッションECにおいて、マレーシア市場は検討に値するのではと考えています。

先日シンガポールに向けたあるファッションEコマースのニュースに対して、「マレー人の方がファッションに興味があるのに、何故シンガポールなのか?」との意見がありました。シンガポールでは日本のファッションが受け入れられそうだと現地の方から話は聞くのですが、一般的にファッションにあまり興味が無いとも聞きます。

ただし、マレーシアの一人口当たりGDPは、日本や日本とほぼ同じシンガポールと比較すると2割弱 (「アジア向け事業でのFacebook活用のすすめ」を参照) で全体としてはまだまだ可処分所得は低く、また、マレーシア内でもマレー人と華人との間に平均収入には差があったりします。

例えば、クアラルンプールなど都市部の独身のOLにターゲットを絞りこむなどの対処は必要になるかとは思いますが、今後も経済成長が見込めるマレーシアはファッション関連の市場としても魅力的になってくるのではないでしょうか。

 

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