タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場

米国でモバイルコマース市場が伸びています。2013年の米国小売りBtoC EC市場規模は昨年よりも16.4%増加し2,623億USドルに達すると予想されていますが、特にモバイルコマースの伸びは顕著で同年の市場規模 …

 

米国でモバイルコマース市場が伸びています。

eMarketerによると、2013年の米国小売りBtoC EC市場規模 (旅行関連・チケット販売を除く) は昨年よりも16.4%増加し2,623億USドル (約25兆7,000億円 ※) に達すると予想されていますが、特にモバイルコマースの伸びは顕著で、同年の市場規模は417億USドル (約4兆900億円 ※) と前述のBtoC EC市場に対するシェアは16%、前年より68.2%増加すると想定されています。

今年 (2013年) 1月の記事「スマートフォン・タブレット経由のモバイルコマースは予想以上に好調」の時点では、

米国のモバイルコマース市場は、・・・ 2013年は引き続き55.7%と伸び400億ドル近くに達するとしています。これは、米国EC市場全体 (旅行関連・チケット販売を除く) の15%に匹敵します。

と予想されていましたが、上方修正されてようです。

米国の大手小売りチェーンであるBest BuyやHome Depotは引き続きスマートフォンやタブレットの販売に力を入れていることもあり、今後モバイルコマース市場はさらに伸び、2017年には今年の倍以上の1,000億ドルを超えると考えられます。

※ 1USドル = 98円 にて計算

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場 1

2013年の米国モバイルコマース市場をデバイス別にみていくと、タブレット端末が全体の62.5%と過半数を占めています。

2012年時点でのタブレット経由のショッピングユーザーを想定していなかった「米国モバイルコマース事情 – 9割がスマートフォン経由」の時期と比較して大きく状況が変わってきているようです。

来年以降もタブレット経由の売上がもっとも高い伸び率となると考えられており、米国のモバイルコマース市場はタブレット端末が牽引していくことになりそうです。

タブレットが加速させる米国モバイルコマース市場 2

 

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出典 :  
Mobile Devices to Boost US Holiday Ecommerce Sales Growth
– eMarketer

 

「台湾ECを成功に導くために」と題した講演資料を公開

本日、EC-CUBE主催の「越境ECセミナー」にて、「台湾ECを成功に導くために」と題して講演を行いました。以下は本日使用したスライドになりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。本日ご参加いただいた方々 …

本日、EC-CUBE主催の「越境ECセミナー」にて、「台湾ECを成功に導くために」と題して講演を行いました。

以下は、本日使用したスライドになりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。本日ご参加いただいた方々、名刺交換をさせていただいた方々、本当にありがとうございました。

 

 

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楽天のシンガポールEC市場参入の目的とは

東南アジアのEC市場が飛躍的に拡大するにはまだ時間がかかる 楽天が2013年内にシンガポールEC市場への参入を計画。楽天は先行してタイ、インドネシア、マレーシアのEC市場には既に参入していて売り上げは順調に伸びて …

東南アジアのEC市場が飛躍的に拡大するにはまだ時間がかかる

楽天が2013年内にシンガポールEC市場への参入を計画しています。楽天は先行して、タイ、インドネシア、マレーシアのEC市場には既に参入していて売り上げは順調に伸びてきているようですが、まだ、「物流インフラやインターネット環境、パソコンや携帯電話の普及環境などから、爆発的に拡大するのはまだ時間がかかる」とみているようです。

NNA.ASIAの記事によると、楽天はシンガポールEC市場について、以下の通り認識しています。

  • シンガポールのEC市場は急拡大している。例えば、シンガポールの大手ECサイト、Qoo10 (キューテン) の2012年の売上は前年比2.6倍の9,100万シンガポールドル (約70億円) に伸び、さらに2013年の月間平均売上は1,100万シンガポールドルを記録する勢い (月間平均売上×12で年間売上を計算すると、1億3,200万シンガポールドル)。
  • 楽天アジアの担当者は「現状のEC市場の規模は、東南アジア域内ではシンガポールが最大とみている。競争は激しいが、5年間でナンバーワンの地位を確立したい」と話している。

シンガポールのBtoC EC市場規模としては、「シンガポールEC市場規模とモバイルコマースの可能性」より、2010年で11億シンガポールドル、そして2015年には44億シンガポールドルになると予想されていますので、一次関数的に伸びていくと仮定すると、2013年の市場規模は32億シンガポールドル (2,500億円) ほどになります。日本の2012年のBtoC EC市場規模10兆2,000億円 (出典 :  野村総研) と比較してもまだ2.5%ほどに過ぎません。

市場の内訳としては、旅行関連 (航空券・ホテル予約) が3割ほど占めているので (2010年時点) 、純粋に物販の市場としてはもっと小さいでしょう。Qoo10の2013年の売上予想は、1億3,200万シンガポールドル、日本円で約103億円ですが、彼らは一EC事業者ではなく、あくまで楽天と同じプラットフォーマーなので、もっと売り上げ規模は欲しいところです。

 

楽天シンガポールの日本関連商品重視の政策は成功するのか

同じくNNA.ASIAの記事によると、楽天は、シンガポールでのECプラットフォームを始めるにあたって、以下の通り発表しています。

  • 2015年のASEAN内関税撤廃を見据えて、シンガポールを起点に周辺国への効率的な配送網を構築
  • 商品数は5,000種程度から開始したい
  • 扱う商品は、日本の衣料品、アニメ関連品、デジタル機器、漫画などの書籍、海外からの旅行者が日本で好んで購入する菓子類など
  • 中間価格帯の多様な日本のファッション商品、日本でしか買えない限定物など、他のECサイトにはない品揃え
  • フランフランやカシオも出店
  • シンガポール企業などの出店も促すが、まずは日本製品を充実させる方針

「シンガポールを起点に周辺国への効率的な配送網を構築する」ことは全く正しいと感じるのですが、扱う商品を日本関連商品にすることにどれだけの意味があるかは疑問です。

現時点で、シンガポールEC市場規模が「東南アジア域内では最大」と見られているとはいえ、その数倍、数十倍の人口を抱える東南アジア周辺国がそのうち台頭してくることは想像に難くありません。今のうちに、この大きそうで実は小さい市場で、日本商品のテストをするという意図があるのでしょうか。

 

日本の商品だから売れるのか、売れている商品が日本の商品なのか

越境ECで実績のある企業の方が以前仰っていたことが印象深かったのですが、「日本の商品だから売れる訳ではなく、売れてる商品がたまたま日本の商品だった」ということを理解せずに日本の商品を前面に出すことが多いと感じます。台湾ならまだしもシンガポールでは相当ニッチな市場しかおさえられないと考えられます。

ただし、シンガポールEC市場規模は飛躍的には伸びないという前提で、今後拡大するであろう東南アジア周辺国で何が売れるのかのテスト市場として様子を見るという意味では、意義のある政策ではないかと思います。

 

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出典 :  楽天がネット通販、周辺国に続き参入 – NNA.ASIA

アジアにおけるモバイル(スマートフォン)コマースの実情

Googleが提供しているスマートフォンに関するデータOur Mobile Planetで取得できるアジアの各国は、中国、台湾、日本、韓国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア …

 

Googleがリサーチ会社Ipsosなどと共同で提供している、世界のスマートフォン利用状況に関するデータ「Our Mobile Planet」に、2013年のデータが追加されました。

Our Mobile Planet で取得できる東アジア・東南アジアの各国は、中国、台湾、日本、韓国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアになります。

以下では、上記11カ国におけるスマートフォンコマース事情として、スマートフォン普及率、スマートフォンEC利用率、そして、スマートフォン決済について、Our Mobile Planetの2013年のデータ・グラフを元に説明していきたいと思います。

 

スマートフォン普及率

上記11カ国で2013年のスマートフォン普及率を比較したグラフが以下になります。各国の人口をベースにスマートフォン所有者の率を算出しています。

普及率が高い国から、韓国 73%、シンガポール 72%、香港 63%、台湾 51%、中国 47% と続きます。

アジアの中では、人口の少ないシンガポールと香港が上位になる傾向ではありますが、人口1,000万人以上の国に絞ると、韓国、台湾、中国の3カ国がある程度の規模でスマートフォンが浸透している国と言えるでしょう。

アジアにおけるモバイル (スマートフォン) コマースの実情 1

 

スマートフォンEC利用率

次に、スマートフォン所有者をベースとして、これまでスマートフォンからの商品購入の経験があるかどうかについての調査ですが、中国 (73%) が大きく差を付けて1位となり、次いで、ベトナム (60%) 、インドネシア (57%) 、韓国 (56%) と続きます。

ベトナム、インドネシアは普及率自体がそこまで高くないため影響力は限定的ですが、中国と韓国はスマートフォン普及率・スマートフォンEC利用率が両方ともに高く、「モバイルコマースをリードするのは中国と韓国 – 普及率は55%」にもある通り、アジアのスマートフォンコマースの先頭に立つ国であると言えるでしょう

アジアにおけるモバイル (スマートフォン) コマースの実情 2

 

スマートフォン決済 – クレジットカード利用率・PayPal利用率

同じくスマートフォン所有者をベースとして、スマートフォンで使用した決済方法についての調査ですが、クレジットカード/デビットカードの利用率は、シンガポール、台湾、日本、韓国、香港で高い結果となりました。

PayPal利用率については全体的にクレジットカードよりも低く、シンガポールと香港が比較的高い結果となっています。シンガポールと香港でのECについては、クレジットカードとPayPalの決済方法だけでも問題はなさそうです。

クレジットカード決済が浸透していない国としては、ベトナム、インドネシア、中国がワースト3ですが、ベトナムとインドネシアはクレジットカードが普及していないことが予想されますが、中国に関してはAlipayなどの独自の決済方法が主流になっていると予想されます。

アジアにおけるモバイル (スマートフォン) コマースの実情 3

 

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出典 :  Our Mobile Planet

 

台湾ファッションECサイト「myDress」のFacebook活用事例

今回ご紹介する「myDress」は、ドレス (ワンピース) を商品の主体とした台湾のファッション・アパレル小売店でECサイトも運営しています。 ECは独自ドメインサイトの他にYahoo!奇摩超級商城などECモールにも …

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mydress

 

myDress とは

今回ご紹介する「myDress」は、ドレス (ワンピース) を商品の主体とした台湾のファッション・アパレル小売店でECサイトも運営しています。

ECは独自ドメインサイトの他に Yahoo!奇摩超級商城などECモールにも出店しています。「台湾アパレル・ファッションEC事例 – lativ、東京著衣」で紹介した’東京著衣’のようないかにも台湾の若い女性に向けたファッションECというよりも、30代以上も意識した少し落ち着いた雰囲気です (以下の画面のように、それでも中華圏独特の色使いはありますが)。

ボリュームゾーンの価格帯は約3,000円前後と、1,000円ちょっとでだいたい買えてしまう東京著衣よりも比較的高価な品揃えです。

 

myDress ウェブサイト mydress.com.tw
台湾ファッションECサイト myDress のFacebook活用事例 1

 

商品価格帯としては、日本の通販系のファションECの商品と競合するようなところですが、ターゲットとなる台湾の20代後半〜40代女性からすると、高過ぎず安過ぎず、夜市や1,000円ほどがボリュームゾーンのECの商品では物足りず、もう少しランクの上の商品を求めて訪問するサイトだと感じます。

このようなターゲットユーザーへのアプローチについて、myDressはFacebookの活用に積極的です。現在のFacebookページのファン数は約30万人で、東京著衣 (15万人) よりも多く、ファッションEC最大手のlativ (47万人) よりは少ないものの、台湾では比較的多いファン数を保有しています。

Facebookアカウントとひも付けた会員登録 (ソーシャルログイン登録) で300元 (約1,000円) のクーポンを提供 (以下の画面をご参照ください) するなどの施策も恒常的に行なっています。

 

myDress ウェブサイト mydress.com.tw
台湾ファッションECサイト myDress のFacebook活用事例 2

 

さて、以下より、myDress の Facebook活用事例について見ていきたいと思いますが、本事例は、Facebook台湾の広告総代理店である、台湾 cacaFly (カカフライ) 社より提供いただいたFacebookを活用した事例を翻訳した内容になります。

 

Facebook活用事例 – myDress

目的 :

  1. ブランド認知度の向上とFacebookページのファン増加
  2. ECサイトへの新規登録者数とトラフィックの増加
  3. 広告投資や実店舗誘導ディスカウントプロモーションのROI改善

 

施策 :

  • Facebookページへ投稿するコンテンツをファンが望むようなコンテンツに改善
  • どのような内容をFacebookページに投稿すると反応が良いかを徹底的に検証
  • 新商品をFacebookページに掲載し、好きな商品に投票させるなどコミュニケーションを図る
  • Facebook広告も同タイミングで配信し、ファンの友達へのアプローチを強化するなど投稿したコンテンツを効率良く拡散
  • Facebookページ限定プロモーションとして、クーポン (Facebook Offer) を発行

 

結果 :

  • 5日間で140万人 (台湾Facebookユーザーの約10人に1人) にFacebook広告がリーチ
  • 独自ドメインサイトの売上の9割がFacebook経由
  • 8,257人がクーポン (Facebook Offer) を獲得、投資に対するリターンが15倍
  • Facebook広告投資に対するリターンは、リスティング広告の2倍
  • Facebook経由のユーザーの成約率がリスティング広告の4~6倍
  • サイトトラフィックが29%向上、新規登録者数が25%向上

 

myDress Facebookページ
台湾ファッションECサイト myDress のFacebook活用事例 3

 

Facebookページの盛り上がりもそうですが、クーポンによる実店舗への誘導も相まって売上への寄与は大きかったようです。

ECサイトへの誘導数も多く、リスティング広告との比較で広告投資効率が数倍良いというのも、大手のアフィリエイト広告ネットワークが無く、これまでリステイング広告が最も効率的だと思われてきた台湾では、Facebookの活用方法について大きなインパクトがあったのではないでしょうか。

 

出典 :  台湾 cacaFly 社提供 Facebook 活用事例 Nov 2012