アジア向け事業がFacebookと相性の良い理由としては、何と言ってもアジア圏でのFacebookの浸透ぶりにあります。中国は例外になってしまうのですが、中国やASEANへの布石としての台湾・香港・シンガポールでのFacebook活用は、Eコマース事業に限らずBtoCのビジネスであれば不可欠な取り組みであると言えます。
以下の表は、Facebook会員数の多いアジアの国の人口 (2010年 ジェトロより)、Facebook会員数 (2011年10月 Socialbakersより)、GDP (2010年 名目 ジェトロより) から算出した比較です。
Facebook会員数は、「アジアにおけるFacebook会員数推移 (2014年1月時点)」を参照ください。
上記アジア10カ国約7億人強の人口に対して、既に1億1,000人以上のFacebook会員数がいます。数としては、インドネシア、フィリピン、タイが上位に来ていますが (中国、インドは故あって外しています)、注目すべきは、台湾・香港・シンガポールの人口に対するFacebook会員数の比率が高いことです。これは、20代、30代のソーシャルメディアを比較的利用する層で見ると、相当高い浸透率になるのではないでしょうか (検証はしていませんが)、そしてこの率は今後さらに上がっていくのです。Facebookはアジアの若者にとってコミュニケーションのインフラになっています。
アジアを攻めるうえで拠点となる台湾・香港・シンガポール
アジアを狙う際に大きな市場として存在する中国とASEANですが、中国の拠点としては台湾と香港、ASEANの拠点としてはシンガポールが有力な候補になります。これらの拠点は市場は小さいですがビジネスのインフラはしっかりしており、それぞれでビジネスのネットワークを作りつつ大きな市場へと攻め入るといったシナリオを描くことが出来ます。商材にもよりますが、とくに台湾は中国進出を考える上でのテストケースとして、大きな投資ができない中小企業にとっては進むべき道の一つだと考えられます。
出典 :
ジェトロ – 日本貿易振興機構
Social media (Facebook, Twitter…) marketing, statistics & monitoring – Socialbakers
台湾 SNS
アジアにおけるFacebook会員数推移 (2013年3月時点)
アジアにおけるSNS戦略 – 香港でのFacebook活用事例
アジアにおけるFacebook会員数推移 (2012年8月時点)