概況
矢野経済研究所によると、2011年国内アパレル市場規模は前年比101.4%の9兆502億円となり、微増ではありますが2008年以降3年間続いていた前年比割れを回避しました。
品目別では、婦人服・洋品市場が前年比101.3%の約5兆7,000億円、紳士服・洋品市場が前年比102.0%の約2兆5,000億円、ベビー・子供服・洋品市場が前年比101.1%の約9,000億円でした。すべての品目で前年を上回りましたが、伸び率は1.1〜2.0%と弱く、市場は回復傾向というよりは、下げ止まったか?という印象です。
同研究所によると、2012 年の国内アパレル市場規模は前年比99.6%の9兆140億円でほぼ前年 (2011年) 並みで推移すると予測しています。
市場動向
2011年の市場を牽引したのは、機能性衣料とミセス向け衣料です。
機能性衣料では、クールビズ・ウォームビズ対応の涼感・温感機能、そして、防しわ加工、抗菌・防臭、速乾なども含めた高付加価値機能の衣料が市場を牽引しました。
ミセス向け衣料では、30代以上の社会人女性には、10~20 代向けの商品には追随せず高品質でファッション性のあるブランドを展開する動きがあり、また、50代以上のミセス層向けには、体形をカバーするパターンで動きやすさとデザインを両立させる商品展開で、アクティブシニアのミセス層を対象に今までアパレルメーカーがあまり注力していなかった市場を開拓しました。
出典 : 国内アパレル市場に関する調査結果 2012 – 矢野経済研究所